日本の今後を予測した良書です。
2014年に発行された本で、悲観的な予測ですが現状を冷静に見据えた考えが述べられています。

結論から言えば
①子供を増やすこと
②実用的な英語教育を行うこと
が必要です。

私も以前から少子化問題について興味があり読んでみました。
①のためにどうすればいいまでは言及していませんが、
それができなければ老人だらけの国になり、労働人口が減り、経済が回らなくなると
指摘しています。わかりやすかったです。
子供を増やす以外にも移民受け入れで労働人口を増やすことも指摘しています。

②は世界標準語である英語を使えないため、海外の企業が来なくなることを指摘しています。
インド、フィリピンは英語が使えるため、海外からの仕事が来るし、シンガポールはアジアの金融中心となっています。


また、以前から日本は借金だらけだけど国民の貯蓄があるから破綻しないと聞くことが多かったのですが、仕組みが良く理解できていませんでした。この本を読んでよくわかりました。
国債の9割を国内の銀行で購入しています。その銀行の購入資金は預金から出ています。
もし、国債の債権者(国民ということになりますね)が国に借金を返すように請求すると、国は徴税権を行使することになります。つまり増税されることになり、国民に跳ね返ってくることになってしまうのです。だから国に対して請求できないのです。
国民の貯金があるから破綻しないというよりは、国民が国を破綻させられないという閉塞感が漂う感じですね。

これを読んで、少なくとも4年前から(もっと昔からとしか思えませんが。。)日本の状況が変わっていないことがよくわかり残念で少し怖くなりました。